ドラゴンズリーチがはっきりと見えてきた。
ドラゴン捕獲作戦については、新年が明けてからバルグルーフ首長に話そう。大晦日から彼を悩ませることはない。
ホワイトランへ帰還した。
疲れてはいるが、懐は空っぽである。これでは疲れを癒すごちそうも買えない。
……薪を割るか。
薪割りで小金を稼ぎ、夕暮れの市場でせわしなく食料を買い込む。
カルロッタの店では、新鮮な野菜を。
アノリアスの店では血の滴る牛肉を。いや、この文言は、マルカルスの肉屋がいっていたやつだったか。
市場の店主達も、今夜は早めに閉めて家族と過ごすつもりだろうか。どことなくそわそわしていた。
そして忘れてはならない。スカイリムの凍える大晦日を温かく過ごすには、ハチミツ酒だ。
残り少ない金貨をはたいて、ホニングブリューハチミツ酒を一本買う。
買い物が終わる頃にはすっかり日が暮れていた。
さて、帰ったらごちそうの用意だ。自然と駆け足になる。
自宅へ戻る。
イリアはナルフィを連れてきた私を、まるで迷い犬を拾ってきた子供のごとく迎えたが、人助けになると考え直して歓迎してくれた。
ナルフィの姉妹は錬金術師だったし、彼も素材集めの手伝いくらいはできるだろう。
新たな同居人をリディアとイリアが受け入れたところで、料理の用意を始める。
できればシャウラスパイなど作ってみたかったが、材料がない。アップルパイで我慢しよう。
シチューも欠かせない。
アルドゥイン戦では野菜スープが非常に役立った。今後のためにも、いくつか余分に作っておこう。鹿肉のシチューもいいかもしれない。
食卓を整えて、一年最後の晩餐を皆でいただく。
この夏、ヘルゲンで断頭されそうになってから色々あった。あの頃は少なくとも、こうして自宅にくつろぎ、大晦日のごちそうを誰かと一緒に食べるなど、想像だにしていなかった。
全財産どころか記憶をすべて失っても、案外うまくやっていけるものなのだな。
この日は遅くまで、食って飲んで冒険の話に花を咲かせた。
まったくもって全てに満足のいく晩だった。
食事の後、しばらく街を歩いた。
アルドゥインとの最後の決戦が、近いうちにあるだろう。それがどこで行われるかは分からないが、こうして穏やかな気持ちで夜の散歩を楽しめるのも、今だけかもしれない。
あのドラゴンと戦って、生きて帰れるだろうか。
ふと目に、朽ち枯れた巨木が映った。こんなものが町の真ん中にあるなんて、なにやら不吉な感じだ。
悩んでいても仕方がない。むしろ明日死ぬほど悩むことになるのは、バルグルーフ首長の方だろう。
そう考えると、これからのことが少し楽しみになってきた。ドラゴンを捕まえると話したら、首長はどんな顔をするだろうか。
自宅に戻って靴を脱ぐ。明日は新年だ。気持ちも新たに、最後のドラゴン退治を始めるとしよう。
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1. PS4スカイリムModについて
Re:PS4スカイリムModについて
仲間を複数連れ歩ける「Multiple Followers System」と、仲間のAIを変更する「Expanded Vanilla Follower AI Quest」ですが、MOD参考HPで説明されているように、競合します。
「Expanded Vanilla Follower AI Quest」の方を抜いてください。雇っている仲間をすべて解雇してセーブ。その状態でModを抜けば大丈夫です。
※「Multiple Followers System」は「Expanded Vanilla Follower AI Quest」と同じく仲間のAIを変更したうえで、たくさん連れ歩ける機能が追加されているので、「Expanded Vanilla Follower AI Quest」の完全上位版という位置づけです。現在では「Multiple Followers System」のみMod更新している状態なので、仲間は一人だけしか雇わないという場合でも「Multiple Followers System」を使ってもらったほうがなにかと便利かもしれないです。