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方向音痴のSkyrim

PCゲーム「Skyrim」の雑多なCKいじり日記

4E201降霜の月12日(日) イヴァルステッド

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4E201降霜の月12日(日) イヴァルステッド



さて、何もない一階で野宿したエリクは、冒険者気分を満喫した夜を過ごしたようだ。農民の暮らしが恋しくなることはないだろうと言っている。
今日私達は、スカイリムのどんな冒険者もめったに味わえない冒険に出発することになる。ハイフロスガーへ、かのアルドゥインを空から引きずり下ろすシャウトを学びに行くのだから。



出かける前に持ち物確認をした。
できることなら回復薬をいくらか仕入れたいのだが、所持金6ゴールドでは蜂蜜酒の一本も買えない。
道中の食事も実のところあまり用意できない。飢えたらこの小魚でも口に入れて空腹を紛らわすしかないか。他のいらない錬金術素材を売れば、薬一本分くらいにはなるだろう。
相変わらずの貧乏冒険者ぶりだ。生きがいいのは私の後ろで武者震いする若い傭兵ばかり。



気を取り直して出発だ。
ホワイトランから世界の喉を望む。山頂の少し下に黒っぽい建造物がある。天気がいい日はここからでもハイフロスガーが見えるらしい。



出発は早朝だったので、大半の店はまだ開いていなかった。ホワイトランの出口でカジートキャラバンに出会えたのは幸運だ。



早速錬金術素材を売って、回復薬を一本買った。
なぜだか分からないがここ最近、そろそろ積極的に回復薬をかき集めるのに注力しなければ、アルドゥインと戦う大任が果たせないのではないかという焦りを感じ始めている。
むろん冒険者に傷を癒す薬が必要なのは当たり前のことなのだが、とにかく一般的な冒険者が必要とする量をはるかに超える本数が必要になる気がしてならないのだ。決して素手でドラゴンに挑むことに限界を感じ始めているわけではない。繊細な私の手に、剣も斧もこん棒も重すぎるのは今も変わらないのだ。



エリクは昨晩読んだ私の冒険日記に、関心を持っていた。
彼もああやって自分の冒険の記録を残してみたいそうだ。誰も想像したことのないような大冒険の手記だ。ノンフィクションの旅行記ではエルバン動物寓話集があるが、かのエルバンですらドラゴンと戦ったとは書き残していない。
もしいつかエリクが自分の冒険物語を出版することになったとしたら、読むのが楽しみだ。しかし用心しなければならない。この厳しいスカイリムでは、日記だけを遺して非業の死を遂げる者達も多いのだ。日記の中に、地下から物音がするとか仲間が突然いなくなったとか、そういう不穏なことは書かないよう気をつけねばならない。



天気のいい道を、いつか互いに出版するかもしれない手記の話題で談笑しながら歩いていると、不意に無粋な奴に絡まれた。
辻強盗に粋な者などいたためしはないが、懐に数十ゴールドしか持たないトカゲにわざわざ絡んでこなくてもいいのではないか。
こちらにははした金すら差し出せるものはないのだ。



強盗にこちらの懐具合を知らせる必要もないので、とっとと始末させていただく。冒険日記の一行すらこいつに割く気はない。
ちなみに始末した強盗の懐を調べ、奴の財布が私のより重かったのを知ると、少し気の毒になった。
彼にはこの数行を捧げておこう。



しばらく行くと、立札が見えてきた。こんなところにあっただろうか。いつも急いで通り過ぎる場所でもあるので、どうにも記憶が薄い。立札の脇から延びる細道も気になった。
少し寄っていくか。寄り道は冒険にはつきものだ。



道の先には洞穴。ホワイトランの町を遠くに見渡せる位置にあるので、この洞窟は見張り役の休息所みたいになっているのかもしれない。



ちょっと中を覗こうとして、後悔した。洞窟はトロール夫婦の巣になっていたのだ。
何度かトロールに張り倒される夢を見たが、エリクが盾で奴らの気を引いてくれたおかげで何とか勝てた。
トロール退治には、たいまつが意外と役に立つ。奴らは炎に弱いからな。



洞窟はさして深くなく、奥には山賊の死体と生活道具が転がっていた。
樽の上に意味深な弓を見つけたが、これは山賊のものだろうか。質素なつくりだが、よく使いこまれた艶もある。乱暴な扱いしかしない山賊の持ち物にしては少々違和感があった。そばでなぜか立っている三本の矢と一緒に、エリクに渡しておこう。彼は最低限の弓の心得があるらしいから、役立ててくれるだろう。最低限の心得もない私には心強い。



たしかこの積み石塚のところからイバルステッド方面に抜けられたはずだ。
リディアに教えてもらった道だが、なかなか覚えられない。



一応道らしきものがあるので、多分こちらだ。
さすがのエリクも山へと消える急斜面の道に不安を覚えている。ロリクステッドの人間だから、このあたりの地理には私以上に明るくない。



標高が高くなり雪景色になる。両側に崖が迫り、ぐっと細くなった地形。雪の降る中、みすぼらしい痩せたヤギが視界を横切っていく。
確かにこの道だ。この道にはよく野良ヤギが二頭うろうろしているのだ。
ヤギがいなかったら、似たような地形の別の場所に迷い込んだとみていい。



怪しげな道の記憶だったが、午後の比較的早い時間にイヴァルステッドへ到着した。
今から宿に行くのも早すぎるので、少し村近くを探索する。



リフトは確かストームクローク支持にあったか。帝国軍はイヴァルステッドの山中に、こっそり陣を張って機会をうかがっているようだ。
エリクに矢を買い与えるついでに、この近辺について尋ねてみた。鍛冶屋は備品の手入れで忙しそうではあったが、野営地の裏手に古代ノルドの遺跡か砦跡があるのを教えてくれた。



距離もちょうどいいので、その砦跡に行ってからイヴァルステッドの宿で休むことにする。
すでに日は傾き始め、白樺の森は黄昏の黄金色に染まっていた。リフトの森が一番美しい時間帯かもしれない。



その1時間後、森に見とれて歩いていたら、サーベルキャットの襲撃に出くわした。命からがら逃げのびたときには日はすっかり暮れ、肌寒くなっていた。
エリクともはぐれ、一人でどうにか砦跡らしき場所へとたどり着く。このまま一人で行って大丈夫だろうか。
山肌にへばりつくように建てられた砦の上方には、言葉の壁らしきものも見える。



打ち捨てられた砦にはつきものの山賊の姿はない。生き物の気配が全くない砦の塔の階段を登り、屋上であっさりと言葉の壁を見つけた。
「死の標的」。なかなか恐ろしそうなシャウトである。



エリクにドラゴンを見せてやりたかったのだが、肝心のドラゴンの姿が見えない。
言葉の壁の近くにはたいてい一匹はいると思っていたのだが。
しばらく辺りをきょろきょろしていると、遥か彼方でドラゴンの咆哮が聞こえた。
ここの言葉の壁を守っているドラゴンだと思うのだが、山の向こうにいる何かに気を取られていた。
こちらが揺るぎなき力のシャウトで挨拶しても知らぬふりである。
……帰るか。



エリクとは宿で合流できた。お互いの無事をハチミツ酒とエールで乾杯する。



久しぶりに新しい言葉を学んだ気がする。
壁に刻まれていた内容は、ノルドの古い教訓シリーズの一つらしい。
ノルドの山賊どもがよく「死かソブンガルデかだ!」と挑発してくるが、この教訓が出典か。お前が死ぬか、俺がソブンガルデに行くかだという意味なのだろうから。どんなノルドの心にも、しっかりと染みついている教訓のようだ。


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コメント

1. 無題

久々のプレイ記事待ってました!

Re:無題

素手でアルドゥインに勝てるかどうか不安になってきて、現在試行錯誤中です(汗) Modを使えばいくらでも素手攻撃力は上げられますが、それはそれで負けた気が。回復薬がぶ飲みしてでも、できる限りバニラに近い環境で頑張るつもりです~。
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Author

UNI
Skyrimで遊ぶのも、CKで改造するのも好きなファンタジー好きです。
戦闘苦手で難易度は基本EASY、慣れてもNORMAL程度。 アンデッド恐怖症なので、ノルド遺跡探索が辛い……。

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