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方向音痴のSkyrim

PCゲーム「Skyrim」の雑多なCKいじり日記

4E201降霜の月7日(火) エンバーシャード鉱山

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4E201降霜の月7日(火) エンバーシャード鉱山



 
ヘルゲンから北への道を下る頃には、すでに辺りも暗くおまけに雨まで降ってきた。
最悪なのは、この暗さで私が方向感覚を失ったことだ。なけなしの感覚であっても、ないよりましだったというのに。
エンバーシャード鉱山は、街道のどこかから山側にそれて森へ立ち入らなければならなかったはずだが、どこから山側へそれたらよかったのだろう。もう少し先、川が見える場所まで進まなければならなかっただろうか。


 
戸惑いながら歩いていたところへ、さらに追い打ちがあった。
突然帝国軍兵士達に呼び止められたのだ。


 
こんな雨の晩に何の用だと警戒するも、どうやら私は立ち入り禁止の場所に足を踏み入れたらしい。
壊滅したヘルゲンに無断で侵入したことを言っているのか、それとも今まさにこの場所が、民間人がいてはいけない場所なのか。
しかし私の懐にはもう、罰金を払うような余力はない。


 
罰金を払う余裕がないことを伝えると、相手の態度が豹変した。
どうやら、帝国軍兵士の鎧でカモフラージュした山賊達だったようだ。


 
ならば話は早い。
私はあいさつ代わりに、「揺るぎなき力」を山賊達に放った。
魔法使いらしき山賊はすかさず魔法の盾を展開して難を逃れたようだが、リーダー格のオークはシャウトの力で宙を舞う。
敵が軽々と吹き上げられるのを見るのは、いつでも気持ちがいいものだ。


 
ところがである。
宙を舞うオーク山賊の姿を目で追った先に、新たな三つの人影が見えた。その人影はどう見ても、帝国軍兵士の盾を持っているのである。鎧も帝国軍の軽装鎧だ。
敵は6人だったのか、という焦りは、この3人の行動で別の懸念へと変わった


 
新たに現れた3人の帝国兵らは、すぐさま剣を抜いた。私は6人の山賊を相手にせねばならなくなったのか。
否、彼らは私と交戦中の山賊ウィザードに向かってその剣を振り下ろしたのである。つまり、彼らは本物の帝国兵たちであった。
私が「揺るぎなき力」を放った時の位置関係……。彼らはシャウトの射線上にいなかっただろうか。もし誤爆などしようものなら、彼らは山賊を始末した後、私に襲い掛かってくるのは必至である。


 
最後の山賊は、帝国兵らが打倒した。帝国兵に化けた山賊達も、その背後を本物の帝国軍が通りかかるなど思ってもみなかっただろう。
そのおかげで、現在の私は誤爆の濡れ衣を着せられないかと戦々恐々する羽目になっている。


 
こちらが固唾を飲んで見守るなか、帝国兵らは剣を静かにおさめた。
それとともに、私も誤爆の懸念から解放された。
こんな夜中に何をしているだの、うるさい取り調べを本物の帝国兵から受ける前に、さっさと退散させてもらうとしよう。
いずれにせよ、彼らが山賊に絡まれた市民の救世主的活躍をしたのは確かだった。


 
その後は、エンバーシャード鉱山を求めて、1時間近く街道や近辺の林をさまよった。
雨に濡れて、なかなかにみじめな状況だ。


 
ようやく鉱山入り口を見つけたのは、夜も10時を過ぎてからだ。
さっさと山賊退治をして、夕食を食べて寝るぞ。


 
帝国兵もどきの山賊どものせいで、元からたいして温かくもない肝を冷やしてしまった。
鉱山の山賊達と関連があるかは分からないが、しっかりと憂さ晴らしの大暴れをさせてもらった。


 
鉱山を訪れた時刻は遅かったのだが、山賊達はこれから夕食を食べようとしていたらしい。
食糧庫には、パン、ワイン、焼き立てのスキーヴァーの皮。そして傍らのかがり火の炭の中で、二つに切ったジャガイモがほこほこと仕上がっていた。



粗末な食事でも、出来立てはうまいものだ。芋も食い飽きてはいるが、こげのついた熱い断面に塩をまぶしバターを垂らせば別腹となる。
後半は散々な一日ではあったが、こうして腹一杯食事をして滝の音色を聞きながら眠れるのは優雅なものだ。傭兵稼業はこうでなくてはいけない。


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Author

UNI
Skyrimで遊ぶのも、CKで改造するのも好きなファンタジー好きです。
戦闘苦手で難易度は基本EASY、慣れてもNORMAL程度。 アンデッド恐怖症なので、ノルド遺跡探索が辛い……。

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