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方向音痴のSkyrim

PCゲーム「Skyrim」の雑多なCKいじり日記

4E201薪木の月12日(金)

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4E201薪木の月12日(金)



巡回の衛兵らが不審げに私の後ろを通って行く。一度職務質問を受けたが、「大切なものを買い戻すために金が要るんだ」と答えると、憐みの表情を浮かべて立ち去ってしまった。自分の子どもを奴隷に売り払われた父親にでも見えたのかもしれない。そこまで深刻な問題ではないのだが。



これはあくまでも自分自身の問題に過ぎない。
ドラゴンボーンはドラゴンの魂を持って生まれた者。襲いかかるドラゴンを打ち倒し魂を吸収するのはその性。しかしドラゴンの死体から彼らの骨と鱗を拾い、人々の驚きと賞賛を受け、金貨の山と交換するのはどうだ。それはドラゴンハンターの誇りだろう。実は私はドラゴンハンターになるつもりはないのだ。
私は声の道と言葉の壁の学びを通じ、ドラゴンに敬意を感じはじめている。いうなればファレンガー同様、私も今やドラゴン大好きアルゴニアンなのだ。あれほど荒々しく力に満ちた魅力的な生き物はいない。大好きな生き物の骨を売って金に換えるなど、そんな無体な扱いはできない。
やや暴走気味のドラゴン愛にとりつかれながら、私は鼻息も荒く昨日ドラゴンの骨や鱗を売り払った店を訪ねた。
しかし、昨日売りつけたドラゴンの骨がどこの売り棚にもない。



珍しいものだから、夜のうちに別の旅人が言い値で全部買っていったよ。
店主はそういった。私はがっくりと肩を落とす。
大事なものなら売る前によく考えることだ。
店主の忠告がさらに追い打ちをかけた。



傷心のままふらふらを店を出ると、いつぞやの少女が声をかけてきた。
いつまでも落ち込んでいても仕方がない。骨で得た金はできる限り有効活用しようじゃないか。
お嬢ちゃん、その花は籠ごと買おう。今日は懐が暖かいんでな。
特に青い花は今後も積極的に買うから、意識して仕入れておくように。あとベラドンナは勘弁してほしい。もったいないから今日買った分は食べるが。
お花は花瓶に入れてお家に飾るもの。花束を抱えて立ち去る私の背中に、少女がなにやらぶつぶつ言っている。



さらに私は宿屋へと戻り、今しかできない贅沢、傭兵を雇うことにした。
私も傭兵を目指している以上、ここはひとつ先輩の仕事ぶりを見て勉強させてもらおうというわけだ。
私が素手を獲物にしている傭兵志願者なのは、以前少し話をしていたから彼も知っていた。素手でまだ生きていたんだなと驚く一方、私に雇われることを面白がってくれた。



さて、傭兵を連れて向かう先はひとつ。
以前逃げ帰ったノルド遺跡「シルバードリフトの隠れ家」だ。
あの奥に言葉の壁があるかどうかは分からないが、ドラウグルがうろうろしていたから可能性としては無ではないと思うのだ。
それに街道のすぐ脇にあったから、旅人が迷いこんだら危険だ。



隠れ家の表には、また数名の山賊が待機していた。どうやらドラウグルから隠れ家を取り戻そうとしているようだ。



彼らが協力的態度をとるなら、こちらとて手を貸すのはやぶさかではない。
が、あくまで敵対するなら、氷晶のシャウトの餌食になってもらうだけだ。



遺跡内部は相変わらずの惨状だ。
ステンヴァールは、ドラウグル達は生贄を求めているのではと話した。墓の主への捧げものというわけか。



以前苦戦したドラウグル・ウォーカーも、ステンヴァールの両手剣を前に一撃粉砕される。
ステンヴァールは得意げにほほ笑んで見せた。私のようにドラウグルを素手で殴っても、埃とカビしか舞わないぞというわけだ。



ドラウグルを一掃したのち、少しばかり広間を調べた。
山賊達の生活の跡が目立つな。かなり長い期間ここをアジトに利用していたようだ。つまり、ドラウグル達はここ最近突然目覚めて動き出したということだ。ドラゴンの復活と何か関連があるのだろうか。
ステンヴァール、頼むから何も持ち出さないで欲しい。絶対に呪われるからな。



さらに奥へ進むと埋葬室だ。あちこちに酒瓶が散乱し、遺跡の壺は無残にも割られて破片が散乱している。ブリークフォール墓地やウステングラブは、もっときれいに整えられていたぞ。だらしのないドラウグルどもめ。いや、散らかしたのは山賊達か。



ノルド遺跡には数々の罠がつきものだ。私は宝は漁らない主義だから、罠だけいっぱいもらうことになる。



例えばこういうのとか。床に作動用の感圧版が見える。
どこかの間抜けなドラウグルがすでに息絶えていた。



ドラウグルの群れを蹴散らしながらさらに奥へ進むと、食卓の上にスキーヴァ―の焼いた皮を見つけた。誰が食うんだと部屋を見回せば、すぐそこに山賊の死体。
こんな奥まで山賊がいたのか。山賊が暮らしていたところにドラウグルが目を覚ました説が、いよいよ濃厚になってきた。住むならミイラは焼却処分すべきだった。



山賊達の遊び心が随所にみられる。
時々山賊稼業も楽しいのではと思うことがある。なんだかんだで、私が突入するまであいつらは気楽に暮らしてるようだからな。



ついに最深部へとやって来た。
向こうに見えるのは言葉の壁だ。ノルド遺跡にはやはりあるのだな。



壁の部屋は罠の宝庫でもあった。踏むと火を噴く床は、ウステングラブにもたくさんあった。懐かしい。
そしてその床を踏み、炎をまといながら一体のドラウグルがシャウトとともに襲いかかる。



一目散に駆けてくるドラウグルに、私は氷晶のシャウトを放った。無防備すぎる。
氷漬けのドラウグル相手に、勝利をゆうゆうと得る。そういえば戦いの間中、あのステンヴァールが妙に静かだった。私は振り返り、その理由を察した。



俺がノルドじゃなかったら、とうに死んでいた。
炎の罠で解凍されたステンヴァール先輩の第一声である。



何はともあれ、我々は遺跡のドラウグルを一掃し、宝物を手に入れた。
ドラゴンボーンにとって、新しい言葉は何にも代えがたい宝だ。
ここで知った言葉は「手」。武装解除のシャウトの第2の言葉になる。



ステンヴァールにはハチミツ酒を一本余分に奢ると約束して、遺跡を出た。
ところが遺跡から出るなり、私は不吉な言葉を耳元で聞く。激痛がわき腹に走り、私は慌てて盾を振り回した。と同時に煙幕が辺りに立ちこめ、ステンヴァールが膝をつく。



誰かが突然私達、いや私を襲ったようだ。運が悪いことに時刻は日暮れ。あっという間に辺りが暗くなり、何も見えなくなる。
黒い影が私の周りにまとわりつき、執拗な攻撃を加える。敵の刃に毒が塗っているのを感じ、私はヒストの力を活性化させた。ドラウグルのボスにも使わなかったというのに。



素早い敵を相手にようやく決着をつけた。
敵の懐を探ると、一枚の手紙が出てくる。黒き晩餐で契約とは、闇の一党か。
私は誰かに恨まれるようなことをしただろうか。恨みを持つような人物はいないはずだ。過去私に襲いかかって来た者は、一人として生きていないという意味だ。



宿屋ナイトゲートにもどり、ベイクドポテト、焼いたウサギの脚、スノーベリーのクロスタータ
、そしてハチミツ酒を注文する。甘みを押さえベリーの酸味をきかせたクロスタータに塩味のウサギの脚をのせると、これはこれで結構いける。肉に甘酸っぱいソースはダメな者もいるが。
ステンヴァールも機嫌を直してくれたようだ。私の素手もダガーよりは役に立つし、何よりシャウトは他の傭兵にないウリだと認めてくれた。しかし、誰かを護衛する類の仕事は向かないだろうとも言った。
そうだな。シャウトに味方を巻き込むようでは、確かにダメだ。頑丈なステンヴァールだから生きていられただけだろうしな。



ステンヴァールとは今回の冒険で別れるつもりだったのだが、彼は辛気臭いノルド遺跡で一日を過ごしたので、口直しが必要だと言った。先ほどのハチミツ酒では足りなかったかと尋ねると、俺じゃなくてこの剣がだよ、との答え。
明日はホワイトランで賞金首になっている山賊のアジトに乗りこむつもりだと伝えると、そいつはいい口直しになると彼は言う。追加料金はホワイトランのホニングブリュー1本で上等らしい。これは頼もしいことだ。



さあ、寝る前に碑文の解読だ。
忙しくてできなかったアンソール山の碑文はこんな感じだった。あの言葉の壁は、イグリフの墓碑だったらしい。
そういえばアンソール山は、ホワイトランの隻眼のオラフという人物がドラゴンと戦った舞台でもあると聞く。負けたドラゴンの骨は、ドラゴンズリーチの首長の椅子の上に飾られているそうだ。あれは本物だったのか。



こちらがシルバードリフトの隠れ家の碑文。
あの遺跡も、名のある戦士の墓所だったようだ。

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Author

UNI
Skyrimで遊ぶのも、CKで改造するのも好きなファンタジー好きです。
戦闘苦手で難易度は基本EASY、慣れてもNORMAL程度。 アンデッド恐怖症なので、ノルド遺跡探索が辛い……。

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