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方向音痴のSkyrim

PCゲーム「Skyrim」の雑多なCKいじり日記

4E201薪木の月6日(土) サーロクニル戦

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4E201薪木の月6日(土) サーロクニル戦


 
村へ到着するや否や、一人の女性がこちらへ走ってきた。
どうやらドラゴンから避難する途中らしい。つまりデルフィンの読みは正しかった。そして私達はぎりぎり間に合ったというわけだ。


 
ドラゴンは山の上のカイネの森を飛び回っているという。
村を駆け抜け山道を目指す間に、ドラゴンにやられたらしい兵士の死体があちこちに散らばっているのを見た。


 
村の裏手の丘のような山へ駆け上がると、そこには私の知っているドラゴンがいる。
ヘルゲンを襲った、黒くてでかい奴だ。



黒い竜が山の上の墳墓にシャウトする。
すると墳墓の土が轟音と共に吹き飛び、骨の竜が這い出てきた。しかしその体は炎に包まれ、見る間に肉体が再生していく。
仲間のドラゴンを蘇えらせる、あるいは眠りから覚まさせるシャウトを使うドラゴンとは……。


 
2匹のドラゴンはドラゴン語で短い会話を交わす。
残念だが、なんと言っているか分からない。


  
ふいに黒い竜が私達の言葉で語りかけた。
ドラゴン語を使いこなせぬ私がドラゴンボーンを名乗ることが気に食わないらしい。
グレイビアード達が言っていた。シャウトは言葉。ドラゴン達にとってシャウトを使った議論と命を懸けた戦いは、同じものなのだと。
僅かな単語のみしか理解できず、それらをただ喚くだけの私は、彼らからすると幼児同然なのかもしれぬ。



飛び去り際、黒い竜は蘇った仲間に短い命令を下した。
言葉は分からない、しかしこの後すぐにこの命令の意味を理解する。


 
それはすなわち「サーロクニル、この不届き者を殺せ!」だ。
蘇ったドラゴンは速やかに命令に従った。空へ飛び立ち、所構わず氷の息を吐き散らす。
私は彼に向かって拙いシャウトを飛ばした。私のシャウトはまだ弱く狙いも不正確で、天高くを飛ぶ彼にはとても届かない。


 
サーロクニルはあざ笑うかのように地面へと降り立ち、私に向かって力強い氷の息のシャウトを吐いた。
私も負けはしない。綿毛やラベンダー、蝶々の羽を口いっぱいに頬張り、根気よくドラゴンの固い皮膚を拳で打つ。
デルフィンも弓を引き絞り、ドラゴン退治に参加した。
ミルムニムルの時と違って、今回は二人だけだ。はたして勝てるのだろうか。


 
デルフィンの勇気と強さは、こちらの想像以上だった。
彼女は少しも臆することなくドラゴンの鼻先へと駆けより、両手に握った剣をお見舞いする。
いくらなんでも強過ぎはしないか?
私の弱いシャウトですっかり油断していたサーロクニルは、デルフィンという意外な強敵に深手を負わされ、飛び立てなくなる。
私はすかさず渾身の一撃を横腹に与えた。ドラゴンは悲鳴を上げて絶命する。


 
ドラゴンの体が炎に包まれた。
さあ、デルフィン、ちゃんと見ておいてくれ。


 
炎がドラゴンの肉体を焼き、その魂がこちらに向かって流れ込んでくる。
人生3度目の体験だ。


 
疑う余地はない。デルフィンはついに本物のドラゴンボーンを探し当てた。
ドラゴンボーンは倒したドラゴンの魂を吸い、自分のものにできる。魂を奪われた不死なるドラゴンは、限りなく死に近い状態に陥るのだ。この抜け殻となった骨に蘇生のシャウトを当てようとも、サーロクニルは生き返れない。これこそが、デルフィンがドラゴンボーンに求めていた力だ。
私もこの力の持つ意味をようやく実感できた。不死なるドラゴン達にとって、私は定命を与える存在なのだ。


 
彼女はすべてを話す気になったようだ。
ドラゴンの出現と戦闘、そして魂の吸収を目にして興奮気味だ。


 
彼女は自分をブレイズの生き残りだといった。セプティム朝の皇族は代々ドラゴンボーンで、ブレイズはそのドラゴンボーンを守る役割を担う一団だったらしい。ドラゴンスレイヤーであるブレイズ達にとって、ドラゴンに本当の意味でのトドメを刺せるドラゴンボーンの存在は必要不可欠だったのだろう。200年前に最後の皇帝が亡くなり血縁が絶えてしまうと、ブレイズ達は守り導く次のドラゴンボーンを求めてタムリエル中を探し回っていた。
一方で、アルドメリ自治領で勢力を拡大するサルモールに気づき、いずれは帝国最大の脅威になると考えてブレイズのみで叩き潰そうとしたらしい。皇帝に仕えていた経緯で、帝国に対する忠誠心もあったのだろう。しかしこれは失敗に終わり、ブレイズはサルモールの返り討ちにあって壊滅した。
大戦の後、帝国とサルモールが不平等な平和協定を結んで30年。彼女はサルモールの追手から身を隠し、なおかつドラゴンボーン探索を続けながら今日に至ったという。そしてブレイズの生き残りはもう彼女一人になってしまったそうだ。


 
30年間よくも生き残れたものだ。
そしてドラゴンが出現し、ドラゴンボーンが見つかった。失っていた存在意義を取り戻したブレイズが、使命を果たす時が来たのだ。まあ、もう彼女一人しかいないが。
彼女は、ヘルゲンでウルフリック処刑直前にドラゴンが現れたことを怪しんでいた。


 
反乱軍の首謀者が逃げ出して一番得をするのは、帝国とスカイリム双方の弱体化を望むサルモールだからだ。
一番得をする奴が黒幕の可能性が強いというわけか。


 
あの時のヘルゲンで、黒服を着たハイエルフの姿を確かに見た。レイロフがサルモールだと言っていたが、ドラゴンの襲撃を受けた時は姿を見なかった。ドラゴンにヘルゲン襲撃を命じて、自分達はひと足早く町から立ち去ったのだろうか。


 
証拠がなければ、結論は出ない。
彼女はスカイリムのサルモールの拠点、大使館へ忍び込む計画を話した。まだ色々と準備が必要らしいから、数日後にリバーウッドでまた会おうという約束になった。


 
大使館に忍び込むとは大胆な。しかしウステングラブをシャウトなしで単独突破した彼女なら、上手にやれるのではないか。まさか私一人に潜入捜査をさせるつもりでもあるまい……。こんなドタバタとしか歩けない隠密下手なアルゴニアン一人に。
それにしてももし本当にサルモールがドラゴンを操って帝国滅亡を目論んでいるなら、ドラゴン退治の知識を持つブレイズ根絶に汲々とするのは納得がいく。そして彼らがドラゴンボーンの存在を知れば、もちろん生かしてはおかないだろう。私も彼らに命を狙われる身になってしまう。嫌な話だ。デルフィンのサルモール黒幕説が外れていればいいのだが。


 
カイネスグローブへ戻り、山の上のドラゴンを退治したと報告する。
あの黒い竜もここには戻ってこないだろう。


 
まだ日が高かったので、宿で部屋だけ押さえておいた。
ダークエールについて尋ねると、今ちょうど切らしているとのこと。誠に残念だ。
とりあえずハチミツ酒にするか。綿毛や蝶々の粉だらけの羽を頬張ったから、一刻も早く口の中を洗いたいのだ。


 
一杯飲んでから、夕暮れまで村周辺を探索してみることにした。西側には火山地帯が広がっており、地熱で非常に暖かい。スカイリムらしくない気候だ。
窪地に溜まった生暖かい水を跳ねながら歩き回っていると、空っぽになったドラゴンの墓が見つかった。これはまずいかもしれない。周りの空を見渡すと、ボーンストレウン山脈の方に山ほども大きな何かが飛んでいる。明日はあそこを見に行って、必要なら退治した方がよさそうだ。


 
火山地帯には巨人達もいた。
恐る恐るマンモスに近づいても、彼らは私を気にかける様子はない。ハイフロスガー巡礼で得たキナレスの賜物は、まだ続いているようだ。
今晩の夕食に鹿肉でも狩ろうかと考えていたのだが、賜物を自分から投げ捨てるような真似はやめておこう。獣達の無害な友人でいる方が、旅にはずっと有利だ。


 
日が暮れて村へ戻る。
鉱山労働者達が焚火に集まって食事をしていた。話題はやはり今日暴れたドラゴンのこと。
そのうち二人の姉妹が、随分落ち込んだ様子だった。話を聞くと、どうやら彼女達はここで製材業を営んでいたのだが、カイネの森の木を切りまくり、禿山にしたことを悔いているようだ。
なるほど、サーロクニルの墓の周りには木が一切植わっていなかった。彼女達が森を伐採したからドラゴンの墓が露出し、黒い竜は仲間の墳墓を発見しやすくなっていたということか。



明日はボーンストレウン山脈の自主ドラゴン退治だ。できれば奴に賞金がかかってから仕事にかかりたかったが、さすがにそうケチも言っていられない。どの村もヘルゲンの二の舞にするわけにはいかないのだ。

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コメント

1. ドラゴンパンチ!

変わらずアルゴニアン流格闘術を奮っていらっしゃって何よりです。
200年前は皇帝の血筋がドラゴンになってデイゴンを追い返したのに今度はそのアカトシュの眷属を殺す英雄が出てくるというのはなんとも不思議な話です。
丁度私は(メインクエストじゃないですが)オブリをやっているところなのでブレイズの名前が出ると感慨深いです。落ちぶれちゃったなぁ…(´・ω・`)
キナレスの加護は結構役に立ちそうですね。私は石碑を全部見つけたことがないのでまだ恩恵を受けたことがないので…今度探してみよう。狼が、囲まれると地味に厄介なんですよねぇ…

Re:ドラゴンパンチ!

鮫島さん、読んでくださってありがとうございます。
そういえばスカイリムではアカトシュの名はアーンゲール師から説明を受ける時にさらっと出るくらいで、主神なのにあまり印象に残らなかった感じがします。そのかわりメインクエストでは、パーサーナックスの存在感が圧倒的でした。ブレイズとの絡みで、さらに親しみを感じる相手になっている気がします。
実は私も最近オブリビオンを購入し、帝都脱出までプレイして当時のブレイズ達に出会いました。短いチュートリアル中での付き合いだけでしたが、彼らの皇帝個人への忠義心に感動しました。ただのドラゴンハンターになってしまったスカイリムのブレイズと、だいぶ違いますね…。
標章巡礼で得られる「空の声」は、低レベル時は特にお勧めです。狼はもちろん、クマやサーベルキャットに襲われて突然死しなくてすむのはかなり大きいです。蜘蛛にも効いたのはちょっと意外でした。旅がかなり安全になりますよ。それだけスカイリムでは野生動物の敵が多い証拠でもありますが(^-^;
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Author

UNI
Skyrimで遊ぶのも、CKで改造するのも好きなファンタジー好きです。
戦闘苦手で難易度は基本EASY、慣れてもNORMAL程度。 アンデッド恐怖症なので、ノルド遺跡探索が辛い……。

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