ハルコン卿はすでに変身してこちらを待ち受けていました。
弓が手に入ったらお前はもう用済み……という展開ですらないらしく、最初から仲間にした覚えはなかったようです。セラーナさんにちょうどいいペットができたくらいだったらしい。
ひどい、こんな私でもファミリーに迎え入れられたと思ってたのに。
裏切りには慣れています。渡りの労働者にも五分の魂。信頼には忠誠、裏切りには正当防衛で応えるまで。
ラリス無しで勝てるかどうか分からないけど、とりあえず頑張ってみる。
親子対決!
セラーナさん大奮闘です。でも吸血鬼に吸収魔法は効くんだっけ。以前プレイヤーに敵対してきたときは、吸収魔法が痛くも痒くも無かったのですが。
ピンチになると、ハルコン卿はモラグ・バルの祭壇でエネルギーを溜めます。すかさずアーリエルの弓で赤いバリアを破壊。
吸血鬼同士の内紛で活躍する太陽の弓。なんとも皮肉です。
回復薬を飲みつつ粘り勝ちしました。
真っ赤な灰を撒き散らし、骨になって崩れるハルコン卿。実の娘に手を下されたことが信じられなかった様子。でもハルコン卿も本気で実の娘を殺しにかかってたじゃないですか……。
悲しい戦いでした。
そして戦闘終了とともに駆け込んでくるガランさん。扉の隙間から一部始終覗いていたに違いない。
こういうことには慣れっこなガランさん。セラーナさんにお悔やみを述べます。
スラスラ言葉が出てきて、見事なものです。城主が娘に殺害されたというのに。
セラーナさんはこの城で再び立て直しを考えているようです。では新たな城の王は彼女ですかね。
ところがガランさん曰く、今日からプレイヤーが新しいご主人様なんだそうです。そして吸血鬼達はご主人様所有のアーリエルの弓(Bow)にも従う(bow)そうです。上手いこと言ってる……のかな。
一国一城の主となったプレイヤー。
ガラン・マレシさんが、ハルコン卿が封鎖した中庭への道を直そうかと進言してきました。
殿様っぽく「良きにはからえ」的な回答をすると、じゃあ直しておこうとのこと。気が利きますね。
ハルコンには先見の明というものがなかった。
デキソンさんは痛烈に批判していました。吸血鬼の誘惑で頭がやられていても、知性は健在なんですね。
出来れば誘惑を解いてあげたいのですが、正気に戻ると吸血鬼に加担した自己呵責で自害しそうで怖い。結果としては彼のおかげで世界も吸血鬼も救われたのに……。
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